半々生活な日々

日々思うこととか、アイドルのこととかつらつらと。

AKB48選抜総選挙の実情と分析 その1~前提知識としての多種多様な投票方法

 

ついに投票が開始した2017年のAKB48選抜総選挙

 

本日2017年5月31日夜に投票結果の現時点での速報発表、そして2017年6月17日に沖縄にて開票イベントが開催されTV中継も予定されています。

 

今回から数回にわたって、AKBグループ現役ファンの目線から現在のAKB48選抜総選挙の実情を、大手メディアが報じにくい観点も入れつつ解説していきたいと思いますので、ファンの人、ファンではない人、色々いらっしゃると思いますが、総選挙イベントに少しでも関心のある人に読んでいただき、考察等の助けになれば幸いです。

 

 

前提知識としての多種多様な投票方法

ほとんどの方がご存じのとおり、AKB選抜総選挙は国政選挙のように1人1票という形式ではなく、お金や環境等の許す限り無制限に投票可能な選挙となっていて、その特徴的な投票システムが様々な状況を生み出す要因の1つになっています。

 

本題に入る前に、まず前提知識としてどのような投票方法があるのかを知っておくと、次回以降のエントリーの理解がスムーズになるかと思いますので、今回は少しばかりお付き合い頂ければと思います。(逆にもう知っているという方は、今回はななめ読みで大丈夫です。)

 

 

2017年のAKB選抜総選挙投票権を獲得可能な方法は以下の通りです。

 

1.CD封入の投票シリアルナンバーカードによる投票

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A.正規ルート
・48thシングル「願いごとの持ち腐れ」初回限定盤(TypeA/TypeB/TypeC)
⇒実質無制限購入可、定価¥1646(実売¥1400前後~¥1646)、全国握手会握手券も封入
・48thシングル「願いごとの持ち腐れ」通常盤(TypeA/TypeB/TypeC)
⇒無制限購入可、定価¥1646(実売¥1400前後~¥1646)、生写真も封入
・48thシングル「願いごとの持ち腐れ」劇場盤
⇒無制限購入可、定価¥1028、特定サイト購入で個別握手会握手券や生写真も付く
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CDショップや通販サイト等小売店から上記CDを購入し、封入されている投票シリアルナンバーカードを使用して投票する方法で、おそらく世間一般の投票方法イメージとも一致する最もスタンダードな方法だと思います。

 

CDと投票券以外に、握手券や生写真がセットで封入されているのが特徴です。

 

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B.転売者経由ルート(オークションサイト・直接取引等)
・投票シリアルナンバーカード単体
⇒実質無制限購入可(市場在庫が尽きるまで)、¥650~¥800付近の価格推移
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こちらは、上記CDから抜き取った投票券単体をヤフオク等で転売している人から購入する方法です。投票券のみを目的とするならば、普通にCDを購入するよりも安い金額で手に入れる事が可能な方法です。

 

2.各種AKBグループサービス利用による投票

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A.Mobile会員サービス(AKB/SKE/NMB/HKT/NGT/STUの6サービス)
⇒各グループサイト毎に1回線1登録のみ可、月額¥324
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他のグループで言うファンクラブのようなサービス。他の投票方法と比べて最も安い金額で1票を投じることが出来るのが特徴です。しかし、キャリア決済可能*1な携帯電話1契約回線につき1サービス毎しか登録出来ないので、携帯1台持ちの場合は計6票のみしか投票出来ません。

 

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B.Mail会員サービス(AKB/SKE/NMB/HKT/NGTの5サービス)
⇒各グループサイト毎に1回線1票のみ獲得可、月額¥324
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登録すると指定のメンバーから自分の携帯にメールが届くというサービス。Mobile会員サービスと同じく1票の金額が最も安く、携帯電話1契約回線につき各1票ずつしか投票出来ません(計5票まで)*2

 

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C.DMM劇場公演配信サービス(AKB/SKE/NMB/HKT/NGT/REVIVALの6サービス)
⇒各サービス毎に1票、月額¥3066(REVIVALのみ¥1598or¥5378)
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DMMで配信されている各グループの劇場公演の月額見放題会員サービス。1票あたりの単価が高く、安く投票できる代替手段があるので、特に劇場公演を見ない人がわざわざ登録することはほぼありません。基本的に劇場公演配信のおまけ程度の感覚だと思います。

 

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D.AKB48公式ファンクラブ「二本柱の会
⇒無制限加入可、年額初年度¥1480/2年目以降¥630
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Mobile会員サービスとは別の、AKB48のファンクラブサービス。無制限で登録できるのが大きな特徴で、初年度は高いものの、2年目以降はMobile会員・Mail会員に次ぐ安い金額で投票出来ます。またリクエストアワーなどの総選挙以外の投票にも使用可能です。*3

 

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E.AKB48 Mobileスマホアプリ
⇒1回線1登録のみ可(ただしMobile会員サービスと重複不可)、月額¥360
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AKB48 Mobile会員サービスのアプリ版。WEB版の上記Mobile会員サービスと重複登録しても投票権は1票なので、WEB版に登録していれば、投票目的での登録の必要はないです。

 

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F.「AKB OFFICIAL NET」プロバイダサービス
⇒実質1世帯1票、月額¥1480、「二本柱の会」初年度無料
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AKBファン向けの特典が色々付いているプロバイダサービス。投票目的で加入する人はあまり聞いたことは無いですが、プロバイダサービス加入が主目的の人は、この機会に加入する方もいるかもしれません。

 

 

 

以上、とても選択肢が多くて外側の人間からしたらどう考えても混乱しそうな感じなのですが、まあこれもある意味で実情と言うことで見てもらえばと思います。

 

次回以降のエントリーは、一応これを踏まえて以下のようなテーマで進めていこうと思いますので、ぜひともまたよろしくおねがいします。

 

 

AKB48選抜総選挙の実情と分析 その2」に続く…

 

*1:格安スマホ等はおそらく利用不可

*2:同一グループで複数人の登録も可能だが(メンバー1人毎¥324)、あくまで携帯電話1契約回線につき各1票ずつ

*3:俗に「二本柱の会」に登録することを「柱を建てる」と言う

Cheeky Parade(チキパ)溝呂木世蘭と小鷹狩百花の活動終了について

 

前回あみたの卒業エントリーをやっと整理をつけて書けたと思ったらその翌日に…

 

溝呂木世蘭小鷹狩百花に関する重要なお知らせ

www.cheekyparade.jp

 

チキパのメンバーである溝呂木世蘭(せらん)と小鷹狩百花(ももか)が6/9のライブをもって活動終了するとのことで、またもやいきなりの話。混乱するなと言う方がおかしい状況に再び困惑を禁じ得ません。

 

 

早すぎる活動終了のタイミングについて

 

いやいや、5/19発表で6/9活動終了って…

 

またですか…*1

 

あみたの卒業の時も書きましたが、活動終了*2自体は正直チキパも結成からもう5年もやってるんですから、売れた売れてない関係無しに「まあアイドルの卒業はいずれ来ることだし仕方ない」という気持ちはありますし、ファンのみなさんの中にもそう思ってる人は結構いるんじゃないかと思うんですよ、実際。

 

でも流石にこのスピード感では、「仕方ない」「今後も応援しよう」と整理をつけて笑顔で送り出す時間があまりにも無さすぎるでしょう。戸惑ってないファンを探す方が難しい。

 

どう考えても、余裕をもって発表させた場合と比較して、メンバーがいなくなった後のチキパとそのファンとの関係に、悪影響を及ぼすだろう事が予想できるのにもかかわらず、なぜこんな事になってしまうのか。

 

早めの発表、もしくは遅めの活動終了とする決定が、なぜ出来なかったのか。

 

そしてその原因となっているのは、運営?メンバー?それともファン?

 

…と、そう思いながらも一方で、もう自分たちをただ納得させるだけの、不毛な憶測や犯人捜しに、みんな飽き飽きしてるのも現状だと思います。なんとも言えない話ですが…

 

 

Cheeky Parade(チキパ)の今後について

 

メンバーたちもブログで書いていますが、約1年後には、まりんとまりやの2人が留学期間を終えて帰ってきます。

 

アイスト大変革からのチキパの目標は、大きなステージで留学メンバーの帰国を迎えること。そしてもちろんですが、その時までチキパをしっかり守り大きくしていくことでした。

 

この目標を達成する未来が見えるから目指すからこそ、あの過酷なようにも思えた大変革も受け入れて、前に進んで行く決断がメンバーもファンも出来たんだと思います。

 

しかし今、もう9人全員での目標達成は出来なくなり、おそらく当初描いていた完璧な形での目標達成と言うストーリーは紡げなくなりました。これからも諦めずに前へ進んで行くにはおそらく更なる目標の再設定が必要になってくるでしょう。

 

正直現在のアイドル業界やアイストの状況を見たら非常に厳しい話ではあります。

 

ですが、この危機的状況からいかに考えていかに行動して結果を出していくか、ある意味で非常に強いメッセージを発信できる1つのチャンスだと捉えるしかありません

 

「ピンチはチャンス」

 

この言葉自体、ファンや周りの大人の身勝手な言い分なのかもしれませんが、この状況が好転することを願うばかりです。*3

 

小生意気な夢と希望を、もう一度…

www.youtube.com

 

*1:先日のスパガのあみたは2017/3/5に卒業発表をして2017/3末に卒業

*2:"卒業"じゃないのも引っかかるが…

*3:願うことも身勝手かもしれませんが…。正直まだ整理がついてないような感じの文章で本当すいません…

前島亜美(あみた)卒業とSUPER GiRLS(スパガ)の未来について

 

スパガの絶対的エースであった、あみたの電撃卒業劇から約1か月半。

 

あまりにも色々な意味で衝撃的すぎて自身の思いがまとまらず記事に出来ずにいましたが、あみたがいない新体制での全国ツアーも一巡し、ある程度気持ちの整理がついてきたこともあり今回記事を書くことにしました。

 

ファンのみなさんが現状のスパガに対して様々な思いを交錯させているのは把握していて、個々人がスパガに対する見解に自信を失くし、不安感を募らせている人が多いのではないかと感じています。*1

 

"いちファンの意見"という域は出ませんが、このエントリーが、そういったファンの方たちや少しでもスパガについて興味がある人たちの考えの支えになって貰えれば幸いです。

 

 

早すぎる卒業時期と募る不信感

卒業についての第一報を聞いた時は、どちらかというと「あぁ来たるべき時が来たか」という感じで、残念な感じはありつつもスパガ最大の功労者を気持ち良く送り出したいという思いの方が大きかったのですが、その詳細が明らかになるにつれて考えがネガティブに変わっていきました。

 

一番衝撃を受けたのは、あまりにも早い卒業時期

 

2017年3月5日に卒業発表をして2017年3月末に卒業は流石に目を疑いました。

 

あみたの卒業ともなれば3か月以上ぐらいは十分に告知して、出来る限り大きい会場で卒業セレモニーをやるものだと思っていましたし、最低でも今までの卒業メンバーと同じぐらいの期間や規模で見送れると思っていたので、まあ実際のところはわかりませんが"あまり良い状況での卒業では無い"のだという想像をするのは難しくありませんでした。

 

さらにブログの「スパガを好きなまま卒業させてください」発言や、某「闇深事案」ツイートなど、ネガティブに考えるなという方がおかしいような情報の波に翻弄され、到底素直に卒業を祝えるような状態にはなりませんでしたね…。

 

スパガファン界隈でも、あみた卒業の「原因」について具体的な内容がメンバーや運営から全く語られないなかで、少ない状況証拠からの憶測や不毛な犯人捜しなどが横行し、メンバー・ファン・運営の全ての間に不信感を残したまま今に至っているという感じではないでしょうか。

 

 

結局、前島亜美(あみた)の卒業の原因は何だったのか?

まあ結論的には「スパガで自分が活動する意味が喪失したので卒業する」という事なんでしょうけど、実際そこに至るまでの過程がブラックボックスすぎるので不信感が募ってるわけですね。

 

正直今まで語られなかった状況から考えてもその真相が明らかになることはもう無いとは思いますが、とりあえず少しでも整理して不信感を出来るだけ小さく留めるために、ファン界隈で議論された内容を自分なりに抜粋・解釈したものを一応残しておきたいと思います。

 

まずは卒業を決めた時期はいつなのかという点

そもそも第3章のリーダーに就任した時点では近々辞めようとは流石に思ってなかったでしょうし、直近の年末年始あたりでも今後のグループ活動についてのリーダーとしての抱負を語ってたように、まだ辞めようとは考えていなかったように思います。

 

となると卒業を決めたのは本当に最近の事で、しかもそのタイミングで考えを一気に方向転換してしまう何かしらの事件があったと考えるのが普通では無いでしょうか。

 

ではそのタイミングで何が卒業の決め手となったのかという点

これは大体3パターンぐらいに議論が分かれていて、1つは個人活動についてのファンからの批判*2、もう1つはメンバー内不和説、そして最後は運営との不和説

 

1.「個人活動についてのファンからの批判」説

「個人活動についてのファンからの批判」説については、直近で舞台への出演などの個人活動の影響で一定期間グループ活動に対して100%のリソースを割ける状況ではなかった事に対する、リーダーとしての責任論的な批判がSNS等であり、それが個人としての活動の幅を狭めてしまうと感じた結果、卒業という選択しかないと判断したのではという説です。

 

あみたは第3章当初から自身の出口戦略について真剣に考えていた節があり、それがおそらくスパガの活動を行いながら個人活動の幅を徐々に広げていくことだったのではないかと思います。

 

ですので、その両立の模索に対しての批判的な意見は、自身の将来がスパガに縛り付けられようとしているという強迫的感情を生み、それが転じて件の「スパガを好きなまま卒業させてください」に繋がったのではないでしょうか。

 

まあある意味これが私の一番納得出来る筋書きではあります。あくまで憶測なのですが。

 

2.「メンバー内不和」説

次に一番厄介な「メンバー内不和」説。

 

これがファン同士でも一番揉めている内容でしたし今も禍根があるかもしれません。

 

そもそも、あみたはいつでも明るくオープンな性格というわけでは無く、どちらかと言うとヲタ気質なところがあり、舞台裏等の写真や映像から他メンバーとの不仲疑惑がよく出てくるメンバーではありました。

 

なのでその延長線上で特定のメンバーとの不仲が原因で何かがあり、それがグループ活動に対するモチベーションを低下させ、このままいくとグループ全体まで嫌いになってしまうから「スパガを好きなまま卒業させてください」となったのではないかという説ですね。

 

何度も言うように憶測しか出せないので正直分かりませんが、この説についてはさすがに各メンバーのアンチの工作に上手く利用されただけだと思いたいですし、今後のグループの事を考えても信じたくはないですし信じてもアンチしか得しない説だと思います。まあどう思うかは個人の自由ではあるのですが。

 

3.「運営との不和」説

そして最後に「運営との不和」説。

 

卒業発表から卒業までの時期があまりにも短すぎるため、運営と揉めて実質脱退させられたのでは無いかという説です。

 

しかも、特定メンバーとの不仲の原因を運営が作っているといった形でメンバー不和説と混ぜて面白おかしく記事にしているネットニュースなどもあり、もしかしたら対外的な卒業の真相イメージがこれになっている可能性もあります。

 

真相は別としても、出来ればこの不名誉なスパガに対するイメージを運営の方々には払拭してほしいのですが、それももう難しいのでしょうか…

 

 

前島亜美(あみた)卒業への正直な思い

何度も似たようなことを言っているような気がしますが、いかなる真相であったとしても、今回のあみたの卒業は本当に残念な思いでいっぱいです。

 

おそらく今後スパガの歴史を振り返ることになったとき、特に変な疑惑も立たず円満に卒業していったメンバーと比較して、卒業に関することが多くは語られない卒業メンバーの1人になってしまう可能性を思うとただただ悲しい。*3

 

華々しく盛大に、そして清々しく見送ってあげられなかったということがずっと心の中にモヤモヤと残り続けることは避けられないと私は思っています。

 

 

今後のスパガの未来について

正直あみた卒業の一件で、やっと持ち直していたスパガモチべを相当量失ってしまったのですが、一応卒業直後の豊洲のリリイベは見に行きました。

 

ラジオでみやりが語っていたように、確かに客入りはまあまあ良く、階段の後ろ柵近辺までファンや通りがかりの家族連れ客等がいましたね。

 

とはいえステージを見て、やはりスパガ楽曲においてのあみたの歌声やパフォーマンスは唯一無二だったんだなと痛感させられ、その喪失感を埋めるには個人的におそらく大分時間がかかるかもしれません。

 

 

しかしある意味で絶対的な存在として「スパガ=あみた」と代名詞としても語られていたメンバーが抜けたことは、これまでのスパガの流れを大きく変える可能性を秘めているとも言えます。*4

 

アイストの現状を考えると、もうスパガへの4期生以降の増員は難しい*5と思うので、これから作られるスパガが言うなれば最後のスパガのイメージとなるのではないでしょうか。

 

中堅・中小のメジャー系アイドル勢の空洞化が進む厳しい環境下で、その例に漏れず苦戦が続いているスパガですが、何とかもう一度素晴らしい花を咲かせてあげたいと願うばかりです。

 


SUPER☆GiRLS / スイート☆スマイル(Short ver.)

 

*1:スパガのイベントのたびに当ブログのアクセスが伸びているのもそのせいかも…

*2:というか文句

*3:絶対的エースとして語られるだろう一方で、卒業に関する話題でモゴモゴしそうという残念さがより悲しい…

*4:現に2016年の大変革とあみたの卒業でかなりファンは入れ替わっていると感じていますし、新しい風が吹きはじめている環境ではあります。

*5:アイスト以外から持ってこれるならまだしも、ストリート生が縮小してあまりに少ない

SUPER GiRLS(スパガ)2016年の大変革を今、振り返って

 

SUPER GiRLS(スパガ)にとって2016年は激動の年でした。

 

荒井ちゃんと勝田の卒業からはじまり、しむ(志村)からあみた(前島)へのリーダー交代、そして新メンバー5名(木戸口、尾澤、阿部、長尾、石橋)の加入と、第1章から第2章の間に積み上げられたイメージを良い意味でも悪い意味でも変化せざるを得ない大変革だったと思います。

 

また、第3章の始まりであり第2章の終りであった6月以降、ファン全体の雰囲気も離れる人と新規で入ってくる人がそれぞれいて、かなり様変わりした感があります。*1

 

今回はそんなスパガの2016年の活動について、個人的な雑感になりますが振り返ってみようと思いますのでお付き合い頂ければ幸いです。

 

武道館への道を失い閉塞感漂う2016年前半

スパガ第2章は、その後半あたりから"11人で再度武道館を目指す"ことを1つの大きな指針として動いていました。

 

中堅以下のアイドル界全体の話でもありますが、昨今アイドルブーム自体がひと段落するなかでの新規客の獲得はなかなか難しく、相対的な売り上げ増加を目的とした活動はメンバー・ファンともに徒労感しか生まなくなっているという現実があると思います。
そんな中でスパガというグループとして"武道館"という目標は、ある程度の現実感が持てて達成感も得られる非常に適切な目標だったと今でも強く感じています。*2

 

 

しかし残念ながら、その目標は達成することなくあっさりと崩れ去ることになりました。"アイスト新体制への移行"が始まったからです。

 

 

正確には1月に新体制移行が発表された直後ではなく*3、3月のリリイベでの荒井・勝田両名の卒業発表があったことが直接の原因なのですが、とにかくこの新体制への移行の流れで"現行11人"での武道館公演の夢は断たれることが決定しました。

 

目標の喪失はモチベーションの喪失につながり、さらに"卒業"という個人としてはポジティブという側面がありつつもグループ全体としてはやはりネガティブにならざるを得ないイベントは、ファンの熱量や界隈の雰囲気をかなり冷やしてしまっていたと感じます。

 

正直いちファンとしても、あの1月から6月までの流れは相当きつかったです。もう少しスパンが短ければまだ良かったのかもしれないですが…

 

リーダー交代と新メンバー加入で始まったスパガ第3章

そんなこんなで迎えた6月のTDC。会場には、見納めのつもりなのか久しぶりに顔を出したファンの人も多く見受けられ、なかなかの盛況ぶりでした。

 

そして夜公演であるアイストコンで発表されたスパガに関する発表内容は以下の通り。

  • リーダーを志村理佳から前島亜美へ変更
  • 木戸口桜子、尾澤ルナ、阿部夢梨、長尾しおり、石橋蛍の5名が新規加入

 

衝撃的だったリーダー交代劇

まずかなりの衝撃だったのは、リーダーの交代劇です。"しむ"(志村)がリーダー辞任となると早い段階で卒業してしまうのではないかという憶測が嫌でも付きまといましたし*4スパガをエースとして引っ張ってきた"あみた"(前島)がリーダーというのにも驚きでした。

 

スパガ第2章は実質的に"あみた"(前島)vs"こうめ"(渡邉)のエース対決構造が主軸にあり、後半期はそこに話題性として"みれい"(田中)やグラビアで人気を伸ばした"なぁぽん"(浅川)を随時入れる3トップ体制で程よい緊張感を維持していたと考えていたので、その核の一部である"あみた"(前島)をその構造から外しても大丈夫だろうかという懸念がありましたし、正直今もあります。

 

これも主観ですが第3章に入ってから、スパガからエース的な存在が消え去り、ただ前列組・後列組・新メンバー組という3グループがあるだけになったような気がしていて、それはそれで悪くは無いんでしょうけど、方向性が定まらずに迷走してるんじゃないかという心配があり、まあその点は今後注視していきたいと思います。

 

予想外に多くなった新メンバー加入

新メンバーの加入そのものについては、新体制発表時点からある程度予想もされていて、特に"さく"(木戸口)はスト生の中で人気と実力・長い実績があるにも関わらず他のグループに入らずに続けているメンバーという事でほぼ確定だろうとは思っていました*5

 

とはいえ、「まさか5人も加入するとは…」と言うのが正直な感想でした。

 

この加入で計14人になるわけですが、スパガの基本フォーマットはやはり初期の12人というイメージがあり、それを超えるという事は将来的な欠員を想定したものなのではないかという想像が出てくるのは難くないですし、また人数比としても初期メン以外のメンバーが全体の半数を超えていて空気感が変わることは避けられず、古参ファンの多くからしたら別グループという風に捉えられてもおかしくはないわけで、かなりリスキーな賭けに出たなという感じです。

 

結果的に、古参ファンの中でヲタ卒した人は少なくない一方で*6、元のスト生ファンや新メンバーキャンペーン等である程度の新規ファンを獲得することが出来ているようなので、これも今後注視が必要ですね。

 

スパガ第3章スタートから半年経って

こうして始まったスパガ第3章、12月で半年が経過しました。

 

結論から言うと、諸所の課題はありつつも、個人的にはまあまあの滑り出しなのかなと感じています。

 

なぜなら、おそらく一番狙っていたであろう"グループとしての若返り"がメンバー的なものだけでなく、楽曲的な方向などからも上手く機能しているなあと感じるからですね。

 

正直"ラブサマ"を初めて聞いたときは「これはスト生の曲じゃないのか」とか思いましたが、ある意味これが正しかったんだと思います。

 

配信などでしか確認できませんでしたが、各種夏フェスなどでも受けが良かったみたいで、アイドルDDの中で凝り固まってしまっていたスパガ像を良い意味で書き換えてくれたんではないでしょうか。

 

 

とはいえ思いつく限り、第2章でもあったような大きな目標をどこに設定するのかといったことや、少し影が薄くなりつつあるオリメンの存在感をどう出していくかとか、今回あんまり触れませんでしたが浅川梨奈のグラビア人気をどう活かすかといったことなど、色々と課題はあると思います。

 

ですがまあ、これはさらに半年後に向けての課題という感じで、とりあえず現状は良い方向に進んでると思うので、運営の人達にはくれぐれも慎重に事を運んでくれることを望むばかりですね(笑

 

 

来年もスパガに関わる全ての人が幸せになれる未来が訪れますように。

 

 

 

P.S アイスト公式Youtubeチャンネルの更新頻度がこの半年で上がっているのでそちらも要注目です!今も樋口P自ら編集してるのでしょうか?ギャグ要素もあって面白く私は好きです。

www.youtube.com

*1:7月以降現場にあまり行けてないので知り合いやネットからの情報にはなりますが

*2:第1章で1度武道館で公演をしているのでその再現としての意味でも

*3:この時点で留学等の発表が無かったスパガに関してはどの程度の影響が出るのか未知数であったし、その後の樋口Pの発言でいわゆる組閣は無いとの話があったため、スパガ界隈では比較的楽観論もあった

*4:結果としては半年経った2016年12月現在は在籍中なので一応杞憂でしたが

*5:あと、ゆめり(阿部)も次期昇格候補筆頭だったのかなと今となって感じたり

*6:特に箱推し的な人が多かった印象

最近の近況的なお話

前回の更新から気づいたら8か月も経ちました。すみません。

 

記事を書かなかった(書けなかった)原因

7月のHKT夏ツアー高知から、この半年ぐらい現場に顔を出せておらず、またそれと並行して色々とアイドルについて考える時間も減ってしまい、これといって書くネタが無くなってしまっていました。

 

現場に行かなかった理由としては、仕事の都合であったり、私的な用事であったり、色々とあるのですが、少しアイドルヲタ活動に疲れてしまって距離を置きたかったというのが一番の理由かもしれません。

 

アイストの大変革から始まり、スパガや乃木坂、HKT等のメインで推してるグループからのメンバー卒業など色々と精神的にくるものがあり、素直に応援を継続するモチベーションが一時的に消失してしまった感じです*1

 

結構ヲタ卒のハードルって高い?

まあとはいえ、最近の在宅アイドルヲタ環境は素晴らしく、主要なアイドルフェスや中堅以下のグループのライブが各配信サイトで見放題だったり、ネット番組とかも充実しているため、生活習慣的な感じで惰性在宅ヲタ活を続けることになり、そんな感じで日々を過ごしていくうちに、少しずつ現場欲も戻ってきてるのが現状です。

 

昨今のアイドルヲタ界隈ってよっぽど熱く燃え尽きない限り、ある程度のブランクを経て出戻ってくる人が実は多いんじゃないかなとか、身を持って実感した今日この頃ですね。

 

今後の予定とか

そんな感じで、現場に復帰予定なのですが、とりあえず個別握手とかは全然申し込めてないので、まずはリリイベとかライブとかから少しずつリスタートしたいと思います*2

 

また、余裕があれば今年のアイドル業界の事件等について思ったこととかも、色々と投稿するかもしれませんので、よろしくおねがいします *3

*1:いわゆる○○ロス的なやつなんですかね

*2:スパガのリリイベに参加できればそれに行こうかな

*3:完全に文章を書く力が弱まってるので、そのリハビリもかねて

欅坂46の躍進と、アイドル業界に与える影響

 

最近、欅坂の勢いを非常に感じます。

 

私はドルオタDDなので、一般層にリーチする形での躍進かの確証は持てませんが、デビューシングルの売上やメディアの扱い、ネット掲示板SNSでの話題性等を見ていると、完全にその流れが来ていると思います。

しかし、私はあまりこの状況を良いこととは捉えていません。

別に決して欅坂が悪いというわけではなく、この状況を生み出してるという事実がアイドル業界のターニングポイントを示しているのではないかと思うからです。

 

「アイドルブームはオワコン


そういった文言はアイドル戦国時代まっただ中の2010年代初頭から散々語りつくされてきましたが、色々な変容はありながらも現在まで熱気を保ったままアイドルブームは続いていると思います。*1

今回の欅坂の躍進もそういったアイドルブームの流れの延長線上ではないかといえば、それも見方によっては間違っていないのかもしれませんし、私が懸念してることも特に全体に影響を及ぼさない可能性はあります。

しかし、どうしても気掛かりなことがあり、それがアイドルブームの終焉を指し示しているのではないかと感じているので、以下で解説していきたいと思います。

 

 

アイドルの成長物語はもう不必要?

 

現代アイドル文化を支えてきた最も重要な要素は「ストーリー消費」だと私は思っています。


言うなれば、普通の女の子や売れない芸能人の卵たちが様々な試練を乗り越えていく過程で発生するストーリーの積み上げがあるからこそ、その子たちはアイドルになり得るのではないでしょうか。

そしてファンの人たちは、そのストーリーを実際に同じ場で体験したり、ネット等の情報や動画で追体験することで、そのアイドルにより強い輝きをみて、よりハマっていくというのがスタンダードな流れだと思います。

いわゆるビジュアルメン*2のファンについても、ファンになる入り口はそうであったとしても、ほとんどの人が上記のようなストーリーを上乗せすることによって、より強い思いを持つファンになっていってるのではないかと思います。

このような絶妙なファン囲い込みのシステムが、現代アイドル文化が持続的にブームを維持してきた要因なのではないかと私は考えているのです。

 

しかし、このようなストーリー消費に依存したシステムには欠陥もあります。それは、ファン層と一般層の間の乖離がより激しくなるということです。*3

アイドルブームが到来した後、AKBを筆頭にマスメディアに多く進出するようになり、先ほど述べたようなファン層以外の一般層も意識してグループ運営することが求められました。

おそらくここで運営が取った施策で上手くいったのは2種類。

それは、一般層を今まで通りの手法でファン層に引き込みやすい、内面を押し出してキャラを認識してもらう「バラエティアイドル路線」の施策と、一気にファン層まで引き込まなくても短時間での訴求力が非常に高く広く認識されやすい「ビジュアル・ファッション路線」の施策だと思います。


この「ビジュアル・ファッション路線」施策が1つのキーになるのですが、当初はその施策を取っていた運営も上記のビジュアルメンのファンが辿るフロー*4を想定していたのではないかと思います。

ですが、そのグループが一定の知名度を超えた場合、わざわざ「ストーリー消費」に誘導してファン層に転化しなくても一般層が売り上げに貢献することがわかり*5、「ストーリー」の組み上げにリソースをあまり費やさない純粋な「ビジュアル・ファッション路線」を指向するという選択肢が生まれたのではないでしょうか。

そして、この路線をグループ単位で本格的に採用するようになったのが、最近の乃木坂46であり*6、その妹分である欅坂46なのです。

 

 

欅坂46の躍進で突きつけられた事実

 

欅坂46は2015年8月21日に結成され、まだ1年も経たないうちにデビューシングルを発売、シングルチャートで1位を獲得し、女性アーティストデビューシングル売上枚数で歴代1位も獲得しました。

しかし、その間に数々の試練を乗り越えるストーリーがあったのか、そしてそのストーリーをファンの人達と共有出来たかというと不十分だと思います。

同時期結成のNGT48と比較すると、各メンバーの内面的な人柄などをうかがえるような露出や、ファンとの接点も圧倒的に少ないです*7

ですが、欅坂46は躍進しました。これは紛れもない事実です*8

 

この事実は、今まで「ストーリー消費」がスタンダードであった現代のアイドル文化を根底から覆すことになりかねません。

「ストーリー」の積み上げは、時間・人・お金・コンテンツ量等、非常にコストがかかりますし、なによりアイドルにとっても肉体的・精神的負担がかかります。そのコストを捨てても良いのであれば、運営もアイドルも容易にそれを捨て去るのではないでしょうか。

別に現代アイドル文化を根底から覆しても特に問題はないのでは?という見方もあるでしょう。ですが、それは「ストーリー消費」によりコアなファン層を量産することによって持続的にブームを維持させてきた今のアイドル文化を捨てて、ライトな一般層向け文化に書き換えるということであり、それは過去のマスコミ主導のアイドル文化の衰退を踏襲することになるだけではないでしょうか。

『まあそれも既定路線、問題ない』と言うならばそれまでですし、そもそも「ストーリー消費」自体が陳腐化しつつあり、どのみち変革が必要ではないかという意見もあるでしょうが、私はもう少し今のアイドル文化をファンとして持続的に楽しみたいと思っていて、それこそが既存のアイドルオタにとって最も良い答えなのではないかと思っているので、この今の状況を危惧しているということを最後に述べておきたいと思います。

 

P.S

ちなみに、私自身欅坂の事はとても好きですし、「けやかけ」もちゃんとチェックしていてなんだかんだハマっています(笑)。4/30の全国握手会にも参加予定ですので、そこでまた何か気づきがあれば書きたいと思います。

あと、乃木坂展望もがんばります。(今年の1/3が終わろうとしてるけど…)

 

 

*1:48G、乃木坂46やスタダ系、そして地上地下アイドルが集まるフェスなどのライブ集客力はいまだに高い水準で、坂道シリーズやAKB本体の握手会は盛況、地下アイドルも依然多数存在しておりイベントも多い。

*2:相対的に容姿が良いとされるメンバー。オタ視点というよりは一般的に良い容姿であると認められそうなメンバーを主に指す。

*3:いわゆる「AKB村」のような問題。村内人気と村外人気が乖離する。

*4:結果的にビジュアル以外のストーリー的要素も重視するより濃いファンになること。

*5:正確には既存マスメディアは過去の経験からそんなことは知っていたが、そこまでスムーズに持っていく道筋をただ掴めていなかっただけだとは思う。

*6:乃木坂結成当初からそういったコンセプトはあっただろうが、実際はAKBに近い従来のストーリー組み上げ方式に引っ張られてたと思う。

*7:NGT48は結成直後から握手会での交流、年初より連日の劇場公演や、SNS等でのオフショット、バックステージショットの公開など、ストーリーになり得るコンテンツが豊富だった

*8:飽和状態の乃木坂46からファンを誘導したから、という裏事情はあるが、そんな内情をわざわざ今おもてだって伝えられることはないでしょう。ある意味そういった事情をうまく利用して、結成当初から一定の知名度を獲得し、この状況を作ったということでもある。

乃木坂2016年展望について 概要編

こんばんは。
完全に更新が滞ってしまいましたね、すみません。

 

乃木坂46の2016年についての展望を書こうと思っていたのですが、キーとなりそうな要素が大量に出てきてしまい、すべてをまとめようとするとかなりの労力と分量になるため、なかなか書き出せずにいました。

 

そこで、まずそのキーとなりそうな要素を出してしまい、その後のエントリーで個別に取り上げていくことにしました。
少し期間がかかってしまうかもしれませんが、おつきあい頂ければ幸いです。

 

大まかに重要ポイントのおさらい

とりあえず乃木坂の今後の展望を語るうえで取り上げないといけないであろうポイントを下に列挙していきたいと思います。

 

・まいまい、らりん卒業
→いま乃木ヲタが一番関心のある内容の一つだと思います。両名だけの問題でなく「卒業」というテーマを考える時期に来ています。


・選抜メンバー固定化問題
→こちらもヲタの関心度が非常に高く、特に匿名空間においての議論が活発な問題です。


・アンダー問題
→選抜固定化とセットですが、結成当初から少しずつは改善しつつも引きずり続けるアンダーメンバーの処遇問題は重要です。


・3期生加入
→先日発表された3期生の募集。グループ全体に様々な影響を及ぼすでしょう。


・昨今の握手会情勢と今後
→おそらく現役アイドルグループの中で一番握手会が盛況であり、乃木坂の活動の中での重要度もかなり高くなっています。


・欅坂46
→初の姉妹グループということで、その動向は乃木坂本体にも必ず影響を与えると思います。


・AKBグループとの関係
→同一プロデューサー、公式ライバル設定、混合ユニットなど、距離は近いですがヲタ心理は複雑な両者の関係も重要です。


・グループの特色と方向性
→昨年は「乃木坂らしさとは」がテーマにあったように思います。今後何を選び進んで行くのか注目が必要です。


・アイドル業界の中での乃木坂
→ピークアウトしつつあるアイドル業界の中で、乃木坂はどのような立ち位置となるのか。上記テーマも絡んできます。

 

 

ざっと、こんなもんでしょうか。

 

これを、個別に見ていくのか、ある程度テーマをまとめて見ていくことになるのかはまだわかりませんが、今後上記のポイントを踏まえつつ何個かのエントリーに分けて展望を書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 

それではまた。